Webアプリケーション・サービス等の開発を行う中で、ソフトウェア同士をつなぐ「API連携」という手法を用いることが多々あります。
メリットとしては、開発の効率化を実現することによるコストの削減やサービスの拡張が広がる点があげられます。
今回は、そんなAPI連携を行う上で、テストツールの1つとして使用されている「Postman」の導入から使い方までご紹介していきます。
Postmanの導入
- 1公式サイトへアクセス
まずは公式サイトへアクセスし、デスクトップ版をダウンロードします。ブラウザ上でも検証は出来ますが、今回は、PC上にアプリをおとして使ってみます。
Postman API Platform - 2デスクトップアプリのダウンロード
続いて、アプリのダウンロードをしていきます。以下の赤枠の箇所にDownload the desktop app forに続き、各OSのアイコンがあるのが分かると思います。
現在使用のOSにあわせて、選択するようにしてください。
以下は、Windowsを選択した例になりますが、各々のアイコンをクリックするとそれぞれのダウンロードページへ遷移します。
画面の左側にあるオレンジのボタンを押下することで、ダウンロードを開始することが出来ます。
- 3Postmanの新規アカウントを作成
Windowsの例にはなりますが、次のようなセットアップファイルがダウンロードされているかと思いますので、ダブルクリックで起動しましょう。
すると、次のようにアカウント作成かサインインが選べる画面へ遷移しますので、「Create Free Account」をクリックしましょう。
ブラウザへ遷移しますので、Googleアカウントを用いて新規アカウントを作成してみましょう。
早速、「Sign up with Google」をクリックします。
アカウントの選択画面へ遷移しますので、アカウントとして使用するアカウントを選択します。
問題なく進むと、ライセンスへの同意をする画面へ遷移しますので、「Accept」をクリックしてください。
ここまで出来たらPostman上での名前と役割を設定してアカウント設定は終わりになります。
入力及び選択が出来たら「Continue」を押しましょう。
この後、チームメンバーを招待するための画面に移りますが、個別で使用する場合は、スルーしてOKですので、「Continue without team」をクリックしてください
このままブラウザのアカウントページに飛びますので、飛んだことを確認したら次の作業に移っていきましょう。
- 4デスクトップアプリからログインする
デスクトップアプリへ戻り、「Sign In」をクリックしてください。
すると、ブラウザが開きますので、ログインするアカウントを選択しましょう。
選択すると、アプリケーションで開くかどうかをたずねられますので、Postmanを開くをクリックしてください。
デスクトップアプリのほうで、次のように表示されれば完璧です。
以上で、作業は終わります。
JSONPlaceholderとは
Postmanの導入が完了したため、続いて、テストに使用するAPI情報をチェックしていきます。
使用するのは、「jsonplaceholder」です。このサイトでは無料のAPIが準備されており、そのデータを使用することが出来ます。
以下のURLリンクよりアクセスが可能ですので、APIテストをする前にチェックしておきましょう。
用意されているエンドポイントは、次の通りです。
- 投稿データ : https://jsonplaceholder.typicode.com/posts
- コメントデータ : https://jsonplaceholder.typicode.com/comments
- アルバムデータ : https://jsonplaceholder.typicode.com/albums
- 写真データ : https://jsonplaceholder.typicode.com/photos
- Todoデータ : https://jsonplaceholder.typicode.com/todos
- ユーザーデータ : https://jsonplaceholder.typicode.com/users
PostmanでAPIテストをしてみよう
まずは、Postman上から「My Workspace」へ移動しましょう。
GET
ここでは、どんなデータの取得が出来るかを確認してみます。
- 1Todoデータを全件取得
GETが選択されていることを確認したら、https://jsonplaceholder.typicode.com/todos と入力します。スペルミスなどがないかも確認出来たら「Send」を押しましょう。
- 2結果
すると、画面下に取得できたデータ一覧が表示されるのが分かります。Todoデータは、全部で200件表示されます。
- 3特定のTodoデータを取得
続いて、userIdが2のユーザーが登録したTodoデータのみを一覧で取得してみたいと思います。GETを選択した状態で、https://jsonplaceholder.typicode.com/todos?userId=2 と入力しましょう。
- 4結果
「Send」を押すと、先程と違い、userIdが2のTodoのみが一覧で20件取得できます。
POST
POST送信を行い、新しいTodoデータを追加してみましょう。
- 1新規のTodoデータを追加
今回は、GETではなくPOSTを選択し、https://jsonplaceholder.typicode.com/todos と入力してください。
また、Bodyタブ -> raw -> JSONの流れで選択し、以下の内容を入力しましょう。
{ "userId": 1, "title": "新規Todoの追加", "completed": false }
ここまで出来たら「Send」を押してください。
- 2結果
id : 201が自動的に割り振られたTodoが追加されたことが分かりますので、POST送信が成功しています。Todoデータは全件で200ありますので、201個目のTodoが作成されたことになります。
もし、結果としてidしか返ってこない場合は、JSON形式であるかを確認してみましょう。
PUT
ここまで、データの取得と追加をしてきましたが、次は既にあるデータを編集・更新していきましょう。
- 1idが20のTodoデータを更新
今回は、PUTを選択し、https://jsonplaceholder.typicode.com/todos/20 と入力してください。/20は、id=20のTodoへアクセスことを意味します。
また、Bodyタブ -> raw -> JSONの流れで選択し、以下の内容を入力しましょう。
{ "userId": 2, "title": "Todoを編集・更新", "completed": false }
ここまで出来たら「Send」を押してください。
- 2結果
返ってくる値を確認すると、idが20のTodoデータが変更されていることが分かります。
因みに、id=20の変更前のTodoデータは、以下になります。
{ "userId": 1, "id": 20, "title": "ullam nobis libero sapiente ad optio sint", "completed": true }
DELETE
最後の既存のTodoを削除してみます。
- 1特定のTodoデータを削除
DELETEに変更したら、PUT時と同様に https://jsonplaceholder.typicode.com/todos/20 でリクエストしてみましょう。
- 2結果
Statusが200 OKとなっていれば正常に該当のTodoの削除が成功していることを表しています。もし、Not Foundとなっている場合は、失敗していますので、リクエストを送信する際に入力したURLにミスがないかチェックしましょう。
以上で、既存のAPIを用いたAPIテストを終了します。
まとめ
Postmanは基本英語ですので、抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、Webアプリ開発をする上で覚えておくと便利です。
実際にフロント側でAPI経由でデータを取得する場合もどんあデータがとれるのかを予め確認しながら進めていくとミスを防ぐことも出来ます。
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